10/17(金) 山上 渡 × 金 理有 × モデレーター山越紀子
同時開催 特別展示
博物館明治村開村50周年記念『デザインの黎明』
入場無料
主催:博物館明治村
会場:THE MIRROR 1階
来年、開村50周年を迎える博物館明治村は愛知県犬山市に位置し、明治建築を保存展示する野外博物館です。明治時代は我が国が門戸を世界に開いて欧米の文化と制度を取り入れ、近代日本の基盤を築いた時代で我が国の文化史上極めて重要な位置を占めています。建物のほか、貴重な歴史資料の収集・保存・管理を行っており、今回はその中からかつて日比谷にあった「鹿鳴館」の家具ならびに宮廷家具を展示し、黎明期のインテリアデザインを紹介します。
今日の日本の豊かさの礎となった明治時代。人々が暮らす環境も大きく変化しました。博物館明治村では多くの家具を収蔵しています。その中でも特に、文明開化の象徴と目される「鹿鳴館」や近代洋風宮邸の嚆矢とも言われる「有栖川宮邸」、明治宮殿で使用された日本の家具受容の第一世代の家具、そしてそれに続く武田五一や遠藤新など日本のデザイナーによる家具を展示いたします。これまで明治村以外の場所で展示される機会の少なかったこれらの家具を紹介することで、人々がどのように西洋の文物を受容し、それを消化し、自分たちのものとしていったか、特にインテリアを通して、黎明期の日本のデザインを辿ります。
鹿鳴館で使用された小椅子
明治16(1883)年、不平等条約改正を目的に、お雇い外国人でイギリス人建築家のジョサイア・コンドルによって建てられた鹿鳴館。その中で使用された家具類はコンドルのふるさとイギリスで19世紀中ごろから大流行したバルーンバックスタイルに日本の伝統的な漆・蒔絵で装飾がなされた、まさに洋の「東と西」が融合した明治という時代を象徴する家具です。